書くとなったら一気に書く。
本日二度目。今まで月一くらいでしか書いてなかったくせに楽しくなってくるとこういうことも出てきます。
そして多分また全然書かない時期がくるのでしょう。
今日、以前からちょっとずつ読んでいた本を読み終えました。
石井ゆかりさんという方の書かれた「魚座」という本です。小説ではなく、タイトル通り、星座の魚座について書かれていて、他にも全星座の本が出ています。買ったのは無論、私が魚座だからです。
とても面白かったです。不思議となるほどなぁと思うことが多くて、信じやすい私はうっかり信者と化してしまいそうな勢いで、しっくりくることがたくさん書いてありました。
ちょっと長くなるうえ自分語りがいつもにも増してひどいので畳みます。
自分の星座には数年前にあるきっかけを経て少しずつ興味を持ち始めたのですが、たまたま最近、自分が魚座であるということをとても気に入っていてずっと魚座について調べてらっしゃる方のブログを友達に教えてもらいまして、そのブログを読んでいくうちに面白くなってきた、という感じです。魚に興味を持ち始めたのもほぼ同時期からでした。
大学生になったあたりからTwitterを日常の一部としていまして、やっているうちに顕在化してきた自分の性質なのですが、どうも私は人の顔を窺いすぎるところがあるようです。
明確にどのくらい過剰か人と比べてみたわけではありませんが、いろいろ自分のこれまでを思い返してみると仕方ない結果なのかなと思ったり。
そのことに気づいて以来、よくTwitterで「人の顔ばっか窺うのやめたい」とか書いていて、実際直そうと試みているのですが、まずそう思う理由がよくよく考えると「人の顔ばっか窺ってる私を見て不快に思う人がいたら嫌だから」なので、結局全然直せていないわけです。
そこで最近はむしろ、「何故こんなに人の顔色ばかり見てしまうのか」ということを考えていました。なってしまった理由はともかくとして、何故直せないのか、ということについて。
それで出てきた答えが、「他人を不快にさせてまで自分勝手になれない」「他人を傷つけるのが妙に怖い」でした。自分勝手さを発揮するときも、大体他人の自分勝手さに苛立ったときだったりします。
なんだか私は、自分らしさというものが世界のどこにもないような、そういうものは世界のどこに自分がいるかという座標のようなもので、私がどうこう言うことではないことのような気がしていて、「自分は自分なんだから」と言って、自身のために強い姿勢であえて他人を傷つけていける人にどうしても同調できないところがあります。非難したいわけではなく、それはそれで選択した結果ならありだと思うのですが、ただ同調ができません。真似してやってみて、後悔したこともあります。
そして多分、それは他人と自分を同一視しているからなのだと思います。自分がされて理解できない理不尽だと感じるようなことならできませんし、反対に自分が逆の立場ならこう言われても仕方ない、と思う状況ならきついことも言います。
理解できなかろうが知らない、という姿勢が取れません。だから誰かに文句を言うときも、「本当にこれは正当な理由だろうか?逆の立場になって私は納得できるだろうか?」ということをぐるぐると考えて、つい中途半端にネガティブさを含んだすっきりしないことを言ってしまいます。
私は今までそれを臆病さ故だろうと、それも直すべきところだと思っていました。ですが結局、「世界の一要素でしかない自分」のような観念が抜けないために、同じところを回ってしまうのです。
そして周りもそうなのでは?と思って見渡しては、そんなことないことを知ってやはり自分が変なのかと悶々としてきました。
それが、この「魚座」という本を読んでいて少しすっきりしました。
この本曰く、魚座は自他の境界が曖昧で、内側と外側を区別しなかったがために後悔することが多く、そのために心配させたり誤解を生んだりして、それは多くの人と異なっている点である、だそうです。
信じきるつもりなんてなく読んでいましたが、妙に、ああじゃあ私はこれでいいんだ、と人心地がついたような気分になりました。
境界は曖昧だし、それは他人とは違うけど、それも在り方としてありだと言ってもらえたように思います。
これで今の自分の状態をひとまず認めて、じゃあその先をどうするか考えるという段階が踏めそうで、そういう意味でこの本はとてもありがたかったです。
ついでにもう一つ、この本を読んでいて気に入った点で、魚座の嫌いなものについての記述。
「偽善が大嫌いです」
「人間のずるさや弱さ、卑劣さなどは、どんなに否定してみてもやはり、紛う方なき『人間性』であり、誰の中にもいろいろな形で存在します」
「ひとたび、自分の弱さに飲み込まれて『悪事』を犯した人を見ると、それを徹底的に糾弾することで自分の『善』を確認しようとする人で満ちている世の中なのです」
「魚座から見ると、そのような『自分は一点の曇のない善である』と思い込みたい人たちこそが、もっとも大きな悪事を犯しているのです」
「さらに、魚座の人が他者からそのような偽善に従うことを強要された場合、彼らは激しく怒り、渾身、闘士と化します」
全体的に気に入ったんですが、この部分が一番好きでした。
いろんなことに思いを馳せながら読みました。こんなに自分を振り返りながら読んだ本も初めてです。たまたま同じ水属性の星座として姉・兄の星座とも比較されていたりもして笑いました。それぞれの星座との相性のところで親の星座との項目を読むのも楽しかったです。
するすると読める文章でよかったですし、何回か読み返そうかなと思います。